2016/12/03

アルバイト中に思うこと

海外から観光に来ている方は、レジでパスポートを提示すると5%割引になる。免税のサービスもある。

一応パンフレットなどでお知らせはしているけれど、サービスがあることを知らないお客様は多い。だからレジでご案内することがある。「パスポートはお持ちですか?」。他の人がどのように判断しているかはわからないけれど、わたしは外見、話し方、持ち物などから観光の方かな?と推測する。でも、海外からのお客様とそうでないお客様を見分けることはかなり難しい。

そもそも外見からその人の国籍や住んでいる国がわかるはずがない。話し方だって、流暢な日本語を話す観光客もいれば、日本に住んでいるけれど日本語が得意でない方もいる。お財布を出すとき鞄の中にパスポートを見つけることができれば、安心してご案内できるのだけれど。

パスポートを持っているか尋ねるときはとても慎重になる。間違えたらとても失礼だと思うから。実際に観光客ではない方に尋ねてしまったことが何度もある。逆に観光客ではないと思った相手が観光客だったということも多々あって、その場で気がついてお会計を立て直すことができたらまだ良いけれど、サービスについて伝えられないまま帰してしまうなんてこともあった。

ご案内するときもしなかったときも、これであっているのか?というもやもやは消えない。不快に感じなかったか?損をさせてはいないか?

一度クレームを受けたことがある。海外からのお客様で、免税ができることを知らなかった、レジの人も教えてくれなかったと。貴方はちゃんとご案内しているの?と尋ねられて、こう答えた。外国人で日本に住んでいる方もいらっしゃいます、こちらでもその判断は難しいのです。相手の方もそこは理解してくれた。それでももっとサービスについてわかりやすくお知らせしてほしいと言われた。わたしも同じ気持ちだ。こちらから割引や免税についてご案内をするのはハードルが高い。お店側がもう少し積極的に宣伝してくれたら、楽になるのに。

そんなことをぐるぐる考えつつレジを打つ。接客は難しい。でもいろいろな気づきがあって、おもしろくもある。世の中にはいろいろな人がいる。頭ではわかっているつもりだったけれど、アルバイトをしているとそれを肌で感じる。多様な人と生きていくのは難しいような気もするし、ひょっとしたら思いの外うまくいくものなのかもしれない。大切なのは型にはまらないこと、先入観を持たないこと。忘れてしまいがちだから気をつけよう。

2016/12/01

素敵な人

電車で目の前に座った人、高校で同じクラスだった気がするけれど確信が持てなくて、気になってチラチラと見ていたら目があってしまった。反射的に目を逸らしてしまったのだけれど、相手もわたしに気づいたらしく笑顔で小さく手を振ってくれた。その反応に驚きつつも、軽く会釈して微笑み返した。なんて素敵な人なんだろう。感じの悪い態度をとってしまったことを悔やんだ。そこまで仲良くしていたわけではなかったけれど、わたしのことを覚えていてくれたことも嬉しかった。

素敵な人を見るたび、ああ、この人は多くの人から好かれてきたんだろうなと思ってしまう。相手が不快にならない確信があるからこその振る舞い。わたしが同じように振る舞ったところで、気持ち悪いと思われておしまいなのに。そんなことを考えて悲しくなる。

わたしもあんなふうに振る舞えたらどんなに良いだろう。自分からアクションを起こせない。良い反応をされた経験が殆どないから。昔の記憶は今も行動にブレーキをかけ続けている。情けない。

いつか向こう側に行きたい。